昨今ではDX(デジタルトランスフォーメーション) に取り組む企業も増えてきています。
ところが、DX という単語が独り歩きしている感がぬぐえないことも事実としてあります。
DXって何をすることなんだ?
DX は大企業なんかがやることだ!
こんな声も聞かれます。
今回は、【DX はまず簡単にできるところから】というコンセプトを元に、
【現場のDX】
について注目するべきポイントを紹介します。
動画でもDXに関する情報を解説していますので、ぜひご確認ください。
DXはじめの一歩は「現場」から
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、
「IT の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」
という概念に基づいています。
ビジネスにおいては、IT を活用し、デジタル化によって業務プロセスの改善/改革を推進することで、業務そのもの、働き方、従業員の生活などを変革していくことが求められています。
これだけDXが叫ばれている状況にありながら、なかなか踏み出せない企業も多いのは、以下の理由があると考えています。
1.コストと工数がかかる
高額なITシステムや、その導入の際の人的工数が大きい
2.何から始めれば良いかわからない
自社が取り組むべき課題やその優先順位が分からないため、何をどこから手を付ければデジタル化や業務プロセス改善が進められるのか分からない
このような理由の背景としては、最初から全体最適を求めたDX を進めようとしていることがあるのではないかと思っています。
DXに全体最適を求めることは否定しませんが、いきなり全体を見ようとしても難易度が上がるだけです。
そこで、まずは「現場のDX」から考えようというのがこの記事の主旨になります。
業務・作業を分解をする
デジタル化には作業の分解がつきものです。
今回は、現場の担当者と現場の管理者、それぞれの立場で、本来集中するべき業務とムダに時間がかかっている業務とに分けてみたいと思います。
◆現場の担当者
本来やるべき業務:生産・製造、設計・開発、接客、調査、など
ムダに時間がかかる業務:報告書作成、チェック表記入、書類整理、情報伝達、など◆現場の管理者
本来やるべき業務:目標管理、現場視察、意思決定、トラブル対応、など
ムダに時間がかかる業務:情報収集・整理、データ転記・集計、など
本質的な業務以外の、言ってみれば誰でもできる単純作業にムダに時間が取られていることが分かります。
このムダな作業を“ECRSの原則”なんかを活用しながらデジタル化していくプロセスが必要なんです。
ここで、ムダに時間がかかる業務に共感した方は、すぐにでもデジタル化の方法、デジタル化するための業務プロセスの改善を考えましょう!
ツールを単にデジタル化してもダメ!
例えば、現場にチャットツールを導入し、メンバーがお互いにチャットで連絡事項や当日の実績報告をするようにした場面を考えてみましょう。
メールよりは情報共有できるようになって便意になったと思いきや、
・以前の情報を遡って探すのが大変
・報告された実績を管理者が見てExcelにコピペしてる
など、全然効率的になっているとは言えません。
結局前の方法の方が管理職の人にとってはラクなので、業務命令で前のやり方に戻した。
こんな事例が非常に多くあることも事実です。
ツールの選び方、そのツールがカバーできる業務プロセスの範囲には十分に注意しましょう。
おわりに
DX、デジタルツールに関する情報はあふれています。
一つ一つ自力で検証していったのでは時間のムダが多すぎます。
しかも、そんな調査をしている感にもまた新たなツールが出てきたりとキリがありません。
おススメは、“ツールを持たない第三者”に相談することです。
ツールを持つ人は、どうしてもそのツールを使ってほしい、売りたい、という気持ちがあります。
従って、自社のツールに合わせるための業務プロセスに変更させたがりますし、自社のツールをカスタマイズして金額が膨らんだりしてしまうことが起こります。
これは、以前にツール販売をしていた私が痛いほど感じていたジレンマでもありました。
ですので、“ツールを持たない第三者”でもある私のようなコンサルタントに相談してみると良いでしょう。
その他、
「DXって何をすることなんだ?」
「自社にはどんなツールが合うんだ?」
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