ありがたいことに、お客様から私にお仕事を依頼していただけることが増えてまいりました。
これまで、数十社のお客様とともに様々な活動をしてきておりますが、成果を上げにくいお客様のパターンがありました。
それは、批判を恐れずに表現すれば、
マネージャーが残念であること
であると言えます。
別の記事でも何度か表現していますが、問題は現場で起きています。したがって、問題を解決するべきは現場なのですが、その旗振り役となるべきマネージャーが現場のモチベーションを下げてしまっている、そんな現場を何度も見てきました。
さて、そんな現場のモチベーションを下げてしまうマネージャーの特徴をまとめました。
この記事を読まれている方は、反面教師にしていただくも良し、そんな上司をあきらめるのも良し(?)。ぜひ、参考にしてみてください。
モチベーションを下げる6つの行動
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
行動①:なにもしない
「こんな人いるの?」
というツッコミが聞かれそうですが、これ、けっこうあるあるなんです。
「なにもしない」ということがどういうことかと言うと、
・具体的な指示をしない
・情報発信をしない
・情報収集をしない
・方針を示さない
・大変なことになってる部下を助けない
・回ってきた業務を部下に丸投げ
etc…
全てではないにしろ、当てはまるようなこともあるのではないでしょうか?
こういうことが感じられてしまうと、担当メンバーのモチベーションが一気に下がってしまうのです。
そうなると、
「あの人はなにもしない!」
なんていう言葉が出てしまうのです。
行動②:あきらめ
これも、「なにもしない」に近いのですが、中間管理職の悲しい現実として、
「どうせ自分ががんばったって。。。」
「もっと権限がないとどうせ無理だし。。。」
というあきらめがある方が多いことも事実です。
マネージャー自身のモチベーションが低いってことですね。
そんな姿を見せると、当然担当メンバーのモチベーションも下がってしまいますよね。
実は、この【逆】もあるんです。
「どうせ担当者ががんばったってたかが知れてる。。。」
「結局自分がやらないといけないしな。。」
という、メンバーに対する【あきらめ】です。
メンバーに負担を掛けないようにと気遣っての場合もあるかもしれませんが、これもまたメンバーからすると、
「自分を信頼してくれてないんだな」
となり、モチベーションを奪ってしまいます。
行動③:ムチャぶり
ある意味では「丸投げ」に近いのかもしれませんが、やったことがない業務や、権限の範疇を超えているような業務をいきなり部下に任せることもモチベーションを奪います。
「あぁ、○○君、これやっといて!」
「これは難しいけど、○○君、なんとかしといて!」
なんていうムチャぶりは、
「え!?そこまで自分の仕事ですか?」
「やれって言っても、全然わからない。。。」
「そんなぁ。。。」
こういう状態はいわゆる思考停止状態を生みますし、そういった業務をやらなければいけない場合は、協力メンバーをアサインすることや、自らも一緒に進め方を考えてあげる等、最低限のケアは欲しいところです。
行動④:空振り
ある程度通常の感覚をお持ちのマネージャーであれば、
「ん~、なんかグループの雰囲気が良くないなぁ」
「なんだか最近忙しくてコミュニケーション取れてないなぁ」
なんて感じることもあると思います。
そんなとき、
「よし!じゃあ今日飲みに行くぞ~!」
なんていうことがあったとしたら、喜ぶ人もいるのでしょうが、
「えぇ~、こんなに忙しいときに?」
「そもそも飲みニケーション古いんですけど。。。」
「どうせ武勇伝聞かされるだけでしょ。」
なんて思われていては、元も子もありません。
あるいは、
「席替えするか!」
と言ってみたり。
的外れな思いつき提案に振り回されると、ストレスが溜まって生産性を大きく阻害してしまいますよね。
行動⑤:常識押し付け
「あなたの常識は、私の非常識」
ではないですが、仕事に対する考え方や仕事のやり方などに対して、一方的に “あなたの価値観” や “昔の価値観” を押し付けてしまってはいませんか?
例えば、
「もっと考えろ!昔はみんな試行錯誤してたし、オレもそうだった!」
「そういう連絡は電話でするのが常識だ!メールなんてオレは全部見れない!」
「とにかくお客様のところに足を運べ!昔から営業はそうしてきた!」
は?!
「考えろって言ったってあなたも予想しえなかったですよね?」
「メール全部見ないって、メール使いこなせてないだけじゃないの?」
「今はウェブ会議システムもあるし、第一、お客様の時間をいたずらに奪ってませんか?」
なんてことになると、もうモチベーションはダダ下がりです。
ここで一句。
武勇伝 語れば下がる モチベーション
昔の常識、あなたの常識を感情に任せて押し付けてしまうことはマネージャーとしてはやってはいけませんね。
行動⑥:モヤモヤ
マネージャーは、従業員に方針や向かうべき先を示さなければいけません。
企業を船に例えると社長は船長、と言われるように、部署を船に例えるとマネージャーは船長であるべきなんです。
そんなとき、
「成長のイメージが・・・?」
「具体的な予定が・・・?」
「どんなスキルが求められているのか・・・?」
「優先順位が・・・?」
なんていう“モヤモヤ”はメンバーのモチベーションを下げます。
・不信感
・指示待ち
・帰れない
・ムダな忖度
etc…
なんていう状況を生んでしまうんです。言い換えれば、もしメンバーが指示待ちになっていたり、判断が遅かったりする場合、マネージャーが示す方針がモヤモヤである場合がありますので、改めてそう言った視点で現場を見直してみることも良いのではないでしょうか?
おわりに
一つの部署の成果や文化は、マネージャーの影響でいくらでも変わり得ます。マネージャーは、メンバーに能力を最大限に発揮してもらって、組織として成果を最大化していくことが一つのミッションでもあります。
メンバーが出す成果の大きさは、メンバーのモチベーションにかかっている言っても過言ではありません。
誤解を恐れずに言うと、
成果はメンバーのモチベーション次第
ということです。
マネージャーは、メンバーに如何にモチベーションを高めてもらうかを考えなければいけない中、マネージャー自身の振る舞いによってメンバーのモチベーションを下げている場合ではありません。
組織の客観的に振り返り、ここで挙げた6つのことに当てはまらないか、冷静に考えてみましょう。
さいごに、
「オレは大丈夫」って言ってる人ほど大丈夫じゃない
こんな従業員の声をお届けします(笑)
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