なぜ”品質”か~元”品質嫌い”が語るキライだった3つのポイント~

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なぜ”品質”か~元”品質嫌い”が語るキライだった3つのポイント~

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この記事では、私がなぜ”品質”を軸としたコンサルティングをするのか、について、もともとは私が “品質嫌い” だった事実(黒歴史)を紹介していきます。

“品質” に対する理解の浅い開発者がどのように考えているかを知り、教育などに生かしていただければ幸いです。

元”品質”嫌いだった私

私は、新卒で大手容器メーカー就職した際、ペットボトルの開発部門に配属され、3年間、新モデルや軽量化製品の開発業務に従事しました。

その際の “品質” に対する印象は決して良くなく、むしろキライでした。

なぜなら、品質部門は新製品開発を進める自分にとってジャマ者とも言える存在だったからです。

キライポイント①:「やったことない!」

私の印象に残っている言葉No.1です。

「新しいことをやるのだからやったことないなんて当たり前だろう!」
「そんなこと言ったら何もできない!」

というのが当時の率直な感想でした。

やったことないからやらない、これでは新しいことなんて何にもできませんよね。

本来、製品開発者は、このやったことがないことに対して、考えられるリスクや発生する作業、あるいは不要になる作業等を明らかにし、それを踏まえて量産に落とし込んでいかなければならないのですが、私にはこの生産技術に関する部分がすっぽり抜けていました。

量産時の品質責任なんて一切考えていなかったのです。

「やったことない仕事を継続的にやっていくから仕事があるんだぞ!」

くらいにかなり生意気に考えていました。

キライポイント②:「どうやって管理するの?」

「こっちは新製品の特性を説明している!それを考えるのはそっちの仕事だろう!」

と、今考えればかなり横暴な考え方をしていました(恥)

試験中には多かれ少なかれ不良品が見つかります。

不良が多い場合はそれなりに対策を考えようとは思うのですが、それが少なかった場合、「あとは現場管理でよろしく!」という軽いノリでいました。

ところが、現場では「どうやって管理するの?」と今思うと当然の投げかけをしてきます。

この品質保証に対する考え方や責任もすっぽり抜けていました。

製品開発者であれば、発生防止・流出防止含めて、初期流動管理項目や重要管理項目を設定し、量産する仕組みを提案するべきですよね。

ところが当時は、

「新製品に対してなんて非協力的なんだ!」

と思っていました。

キライポイント③:仕事を増やす

「何でそんな面倒なことしないといけないの?」

と思えるような検証作業をけっこうやらされました。

ムダな作業が膨大に増え、その割に得られる成果も大きくなく、製品開発の効率を落とすお役所のような印象でした。

今考えれば、開発のプロセスで品質リスクに対してどのような検証をし、どんな結果をもって次のプロセスに進んだかを明確にする作業なので、指摘はごもっともで私自身が未熟であっただけなのですが、新しいことをする上での足枷のように感じていたのです。

最初はあまり馴染めなかった品質部門

そんな自分が、入社3年後のジョブローテーションで、ペットボトル生産工場の品質課に異動になり、嫌いだった品質業務をやる羽目になってしまったのです。

そこでは2年間を過ごすことになるのですが、ジョブローテーションで一時的に来ているという自分自身の軽い意識が災いして、特に最初の1年間は、どんな位置づけの何の仕事をしているのかもよく分からず、製造課や工務課などの周囲の環境にも馴染めませんでした。

日常の品質点検巡回や朝の定例会議、得意先からの調査依頼対応やクレーム対応等、製品開発のような将来を見通した業務ではなく、その日限り・その場限りの仕事が非常に多かったような印象があります。(単純に自分が未熟だったためにそれ以上の仕事をやらせてもらえなかっただけかもしれませんが)

とまぁ、ここまでで、鼻っ柱が強かった世間知らずの若造が、”品質” を通じてモチベーションを落とすまでを紹介してきました。

そんな私でしたが、品質部門2年目を迎えようかというとき、与えられた業務をきっかけに少し “品質” に対する見方が変わっていきます。

その内容については次回紹介していきます。

乞うご期待!

次の記事>>なぜ”品質”か~元”品質嫌い”が語る4つの転機~

著者

大原 健佑

出身:長野県長野市 最終学歴:東北大学 工学部 金属工学科 卒
保有資格:中小企業診断士・QMS審査員補/2015 (JRCA登録番号:A22594)(ISO9001審査員資格) ・QC(品質管理)検定1級 ・フォークリフト ・床上操作式クレーン ・玉掛け

ものづくり企業の生産性向上と人財育成を促進する専門家。
「現場が自ら動く!」「現場に任せる!」「業務改善を圧倒的に加速させる!」「技術開発を確実に進める!」をベースに、各ものづくり企業の業務改善プロジェクトに参画し、プロデュースを行っている。