新型コロナウイルス騒動でにわかに注目されたテレワーク。
まさに、強制的に働き方改革が進んでいこうとしていますが、その実態は、“業務のやり方”は変わっていないのに、“作業の場所”だけが変わってしまった歪な状態になってしまっている企業も多いです。
そこで、これからの時代の働き方を考える上で、
旧:旧来製造業モデル
新:イノベーションモデル
として、企業のマネジメントの在り方について、6つのポイントでそれぞれ新旧比較ながら紹介します。
ポイント①:体制・環境
まずは組織の体制や従業員の環境面です。
新型コロナウイルスの騒動が起こる前から、旧態依然の「管理・監督する」という体制は限界が来ているのでは中と思っていました。
それ自身が悪いということではなく、個々が情報を取りに行ける時代になり、組織よりも個人の方が情報を得るスピードが速くなってしまったからです。
そんな、体制を新旧で表すとこんな感じです。
旧:統制型・ピラミッド型
新:コラボレーション型
これからは、管理統制ではなく、個々がコラボレーションしている体制と個々の従業員が働く環境を作っていく企業が生き残っていくのでしょうね!
ポイント②:マネジメント
経営層や管理層などのマネージャーはどんな精神でマネジメントすれば良いのか。
従前の管理体制が出来上がった根本にある精神と、これからの企業の成長を支える精神は真逆です。
旧:性悪説
新:性善説
この違いは大きいです。
ちなみに、性悪説のまま“作業の場所”をテレワークを進めてしまうと、
「社員が『着席』のボタンを押して仕事をしている間の、パソコンの画面がランダムに撮影され、上司に送信される仕組みもあります。いつ画面が撮影されるか社員には分かりません」
みたいなこんなわけわからんシステムが出来上がってしまいます。
↓ ↓
わけわからんシステム
ムダ極まりない!!
ポイント③:コミュニケーション
働く体制も変わる以上、上司部下などの関係はもちろん、部署間の連携も含めたコミュニケーションの在り方も変わっていかなければなりません。
旧:報連相(ほうれんそう)
新:雑相(ざっそう)
今でも新入社員には、
「報連相は仕事の基本だ!」
「報連相は当たり前にやるのだ!」
なんて教えている会社も多いことと思います。
間違ってはいないのですが、
「上司に報告しよう」
「ちゃんと連絡しよう」
と構えてしまうと、本当の情報や状況が見えにくくなってしまうものなんですね。
個々がもっと気軽に相談できる “雑相(ざっそう)” がこれからの時代には合っています!
ポイント④:情報共有
先ほども指摘しましたが、組織を主体として情報共有するよりも、個々が情報を取る方がスピードが速くなってきました。
そんなとき、個々の持っている情報を最大限に仕事に生かしてもらうためには、いったん組織に情報を集めて、また個々に展開する、なんてやっていたら遅いのです。
旧:クローズ・逐次共有
新:オープン
組織が持っている情報も、個々が持っている情報もオープンにして、個別の情報に振り回されることなく、また、得るべき情報を増やして仕事の質を上げる。
それが大事です!
ポイント⑤:制度・風土
働き方も変われば文化も変わります。
会社としてどんな人を評価し、どんな文化にしていきたいのかの方針も考え方を変えないとダメです。
旧:横並び主義
新:違いを認め合う/生かす
「みんながこれができるように!」
なんていう風土が残っているところが多いですね。
人事評価だったり研修制度だったり。
これからの時代、みんなを一律にするのではなく、個々の得意なことを生かしながら個々がプロフェッショナルになっていく組織作りを目指さなければいけません。
ポイント⑥:仕事の進め方
課長がいて、係長がいて、リーダーがいて、、なんていう構図でトップから降りてきた仕事をすることも多いと思いますが、一つのマイルストーンごとにすべてを上申して承認を得てから、ようやく次のステップに行くのでは遅すぎます。
部長にひっくり返されるなんていう、それまでの仕事がムダになることもしばしば。。
そうではなく小さく動いては振り返り、検証してまた小さく動く。
これを高速で繰り返して、徐々に精度を上げていく必要があります。
旧:ウォーターフォール型
新:アジャイル型
一つ一つ精度を高めて完成させてから次のステップに進むのではなく、進みながら必要に応じて精度を高めていく。
そんな仕事のやり方をしなければ、今後の世の中のスピードにはついていけないでしょう。
おわりに
“アフターコロナ”
“ウィズコロナ”
なんて言われますが、新型コロナウイルスをきっかけにして、多くの企業が働き方を変えなければいけなくなったことは事実です。
元に戻ることを期待するのではなく、今の状況を打破する働き方を造り上げるために、テレワークなどの働くカタチだけでなく、新時代のマネジメントを考えてみてはいかがでしょうか?
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